2023.07.27
不動産の購入
【2023年版】マンションを購入する最適なタイミングとは!総合的に比較
「マンションを購入するタイミングはいつが良いのか」
「購入時に気を付けることはあるのか」
「少しでもお得に購入したい」
マンション購入を検討し始めると、最適なタイミングで少しでもお得に購入したいと悩む人も多いのではないでしょうか。
結論をいうと、マンションを購入するタイミングは、購入者の家族構成やライフプランによってメリットやデメリットが異なります。
そのため、マンションを購入する最適なタイミングは人によって違いがあります。
今後のライフプランや費用面などを家族でしっかりと話し合うことが大切です。
この記事では、マンションを購入する良いタイミングを統計データやライフイベントの変化など総合的に比較して紹介します。
マンションを購入するタイミングに関する統計
世間では、どのようなタイミングでマンションを購入しているのでしょうか。
ここでは、令和4年度の『住宅市場動向調査報告書』の統計データの中でも、世帯主の年齢・年収・世帯人数に着目して紹介します。
住宅市場動向調査報告書によると、マンションを購入するタイミングは30代が約73%、40代が約65%を占めています。
新築マンションを購入する人は30代が最も多く、中古マンションは30代と40代共に約33%と同じ割合です。
30代から昇進や転職などで給与が増え、貯蓄が増える傾向にあるため、マンションの購入を検討し始めると考えられます。
また世帯年収に着目すると、新築マンションの場合は600万〜800万円、中古マンションの場合は400万〜600万円の世帯が多く購入しています。
マンション購入時は住宅ローンを組む人が大半いることから、返済額を見据え、貯蓄を確保した上で購入に至ると推測可能です。
一方で世帯人数を見ると、新築も中古マンションも同様に2〜3人の世帯が多いことがわかりました。
これらのことから、30〜40代で貯蓄が増えたタイミング、もしくは結婚や出産で家族が増えたタイミングでマンションを購入する人が多いといえます。
ライフイベントに応じたマンションを購入するタイミング
ライフイベントそれぞれの時期に購入するメリットやデメリットを把握しておく必要があります。
マンションは大きな買い物なため、じっくりと検討する必要があります。
せっかく購入するマンションで後悔しないためにも、ライフプランをしっかりと見据えて、家族で話し合うと良いでしょう。
ライフイベントに応じたマンションを購入するタイミングは、以下6つのパターンが考えられます。
・年齢の変化
・結婚
・出産
・子どもの進学/留学
・子どもの独立
・年収の変化
それぞれ順番に紹介します。
年齢の変化
両親や自身の年齢の変化で、マンション購入に踏み切ることがあります。
たとえば、親の一人暮らしを心配して同居するためのバリアフリー物件を探すことが挙げられます。
マンションであればワンフロアで段差もないため、老後生活を送りやすいでしょう。
エントランスにはスロープ、共用廊下は幅が広く確保されており、車椅子もスムーズに通れる物件が多くあります。
また、自身の老後を考えて退職をするときにマンションを購入するのも良いタイミングです。
退職時であれば、退職金を頭金に活用できるメリットがあります。
また一戸建てよりも管理負担が少なく、庭や屋根などの外壁の修繕をする必要がないため、マンションに引越す方が生活がしやすくなるはずです。
結婚
新婚生活を始めるタイミングでマンションの購入を検討する人は少なくありません。
人生設計を考えながらマンションを購入するのは、とても良いタイミングでしょう。
これから先、家族が増えることを見越して広めの部屋や近くに幼稚園や保育所、病院などがある物件に決めることもおすすめです。
結婚時に20〜30代であった場合は、住宅ローンの支払いを開始できるため、月々の返済額を軽減できるだけでなく、定年退職のときにはローンを完済できるメリットがあります。
そのほか団体信用生命保険に加入すると、万一なにかあったとしてもマンションを家族に残せます。
出産
妊娠や出産を機に、子育てしやすい環境を求めてマンション購入を決める人もいます。このタイミングで購入するメリットは、子育てしやすい環境を作りやすいことです。
たとえば、幼稚園や保育所に通いやすい場所や病院や公園の近くの物件などを選べます。
セキュリティが整っている物件も検討できるため、安心して子育てができる環境を探せる点もメリットです。
またマンションを購入すれば、子どもが壁や床を汚しても自分たちの資産のため、賃貸よりも気にせずに済むでしょう。
間取りを検討する際も、妊娠中や出産後の方がより明確にイメージでき、生活しやすい部屋を選択しやすくなります。
しかし、出産後の引越しとなると出産前よりも荷物が増えてしまうため、デメリットになりえます。
子どもの進学/留学
子どもの進学先に合わせて、引越しが必要になった場合もマンション購入のタイミングになりえます。通いたい小中学校が遠方であったり、学区の制限があったりする際に引越しを検討する人が増加します。
進学前に購入をすれば、子どもの転園や転校のストレスなく手続きを進められ、負担の軽減が可能です。
とはいえ、異なる学区への引越しの際には自治体によってさまざまな条件があるため、事前に調べておきましょう。
また、大学進学時も同様でマンションを購入するタイミングになりえます。たとえば、同じ時期と地域に兄弟がいる場合は、賃貸で借りるよりも購入する方が安くなる場合があります。
またマンションは後に売却できるため、卒業後に不要になれば売却することも可能です。
売却することを考えると、駅からアクセスが良くて利便性が高い資産価値の高いマンションを購入する必要があります。
子どもの独立
子どもが独立をして家を出たタイミングも、マンション購入のきっかけになりえます。
これまで過ごしてきた家の人数が減ると、生活様式が変化するからです。子ども部屋が必要なくなり、手に余る場合があります。
今後の夫婦生活において、必要な部屋や暮らしやすい環境を求めてマンション購入を検討でき、とても良い機会といえます。
とはいえ、住宅ローンを組む際は年齢が高くなっているため、住宅ローンの支払い期間が短くなり月々の支払いは高額になる可能性があるため注意が必要です。
年収の変化
昇給や昇進を機に、マンションを買う人は多くなるでしょう。マンションの購入価格は、年収の5〜7倍といわれています。
あくまで目安とされていますが、年収が上がると住宅ローン審査に通過しやすくなる利点があります。
また、頭金を多く用意しておくことで、信用実績にも繋がるでしょう。借入額を抑えられ、返済負担率も軽減できます。
高額なマンションを購入できる可能性も増えるため、希望条件に合ったマンションが探しやすくなるでしょう。
このようにさまざまなメリットがあるため、年収の変化でマンション購入を検討する割合が増える傾向にあります。
マンションを購入するタイミングで考えるべきこと
マンション購入は、人生でとても大きな買い物といえます。購入してから後悔しないためにも、どのような将来像を描いているのかよく考慮して決めるのがおすすめです。
ライフスタイルやライフステージの変化などを家族と話し合い、自分たちの暮らしに合う基準を持つと失敗せずに購入できるでしょう。
マンションを購入するときに考慮すべきことは、以下の4つです。
・間取りはどうするか
・住宅ローンの返済期間を何年にするか
・いくらのマンションを購入するか
・補助金や助成金を活用できるか
それぞれ順番に紹介します。
間取りはどうするか
家族構成やライフスタイルに合わせて、しっかり検討すると住みやすい部屋になります。
最適な間取りは人によって異なるため、どの程度の広さが必要なのか、部屋数は何部屋が良いのかなど見極めると良いでしょう。
たとえば、夫婦と子どもの3人家族の場合なら、夫婦の寝室と子ども部屋が必要です。在宅勤務が多い場合は、仕事部屋があると便利なため3LDKの部屋が合っています。
ほかにも充分な収納スペースがあるか、家事がしやすい動線か、日当たりはどうかなども確認すると生活しやすい部屋を選択できます。
住宅ローンの返済期間を何年にするか
住宅ローンの返済期間や完済年齢に決まりはありませんが、働いている間に支払いが終わるようにしておくと老後になっても安心です。
住宅ローンは、借入金が多くなるほど返済期間が長くなり、30年もしくは35年でローンを組む傾向が多いといわれています。
令和4年度の『住宅市場動向調査報告書』によると、分譲マンションの返済期間は約30年でした。
たとえば、30歳で30年ローンを組むと60歳で完済します。
収入があるうちに支払いが終わると精神的にも安定するため、何歳まで働くかを考えて返済期間を考える必要があります。
現在では60歳で定年を迎えても、高年齢者雇用安定法の改正により、70歳まで働くことが可能です。
30歳で35年ローンを組むことも、理屈上はできます。とはいえ、年齢を重ねると体力の衰えや病気のリスクが高まるだけでなく、現役時よりも年収が減る傾向にあります。
老後に入ってからも住宅ローンが残ってしまう場合は、繰上げ返済を検討すると良いでしょう。
いくらのマンションを購入するか
理想のマンションを求めて希望条件を増やせば増やすほど、購入金額は高額になります。
マンション購入時は計画的に返済をするためにも、無理のない自分に合ったライフプランを冷静に考えていくべきです。
しかし、希望条件を妥協してしまうと悔いが残る可能性も出てきます。購入時の負担を少しでも減らすために、補助金を活用すると、選択肢の幅が広がるでしょう。
また、年収の5〜7倍の物件であれば、住宅ローンを利用して購入できるといわれています。
マンション購入額の正解はそれぞれの家族、購入者のライフプランやライフスタイルによってマンションの最適な価格は異なります。
家計を圧迫することなく余裕を持って返済できる返済比率の目安は、20〜25%です。
とはいえ、住宅ローンの審査では年収だけでなく職業や健康状態の条件もあり、必ずしも年収だけで審査に通過するというものではありません。
無理なく返済を進めるためには、教育費や老後資金なども鑑みて返済比率20〜25%に見合ったマンションを購入するのが家計にとって安心でしょう。
補助金や助成金を活用できるか
マンション購入時には、補助金や助成金の利用が可能です。
利用できる補助金や助成金は、新築か中古によって補助金や助成金が異なります。
新築マンション購入時には、以下の3つが利用できます。
・こどもエコすまい支援事業 ・給湯省エネ事業 ・自治体独自の補助金 |
一方で、中古マンションの場合は自治体独自の補助金があります。
自治体の補助金は、各地によって条件が異なり、国の補助金とは併用できない場合があるため、注意が必要です。
そのほか、こどもエコすまい支援事業と給湯省エネ事業について説明します。
こどもエコすまい支援事業は、高い省エネ性能を持つ新築分譲マンションを購入する際や、リフォームをするときに支援する事業です。
子育て世帯か若者夫婦世帯が対象で、マンション購入時に一戸あたり100万円の補助があります。リフォームをする場合は、子育て世帯や若者夫婦世帯以外も申請可能で5〜60万円の補助額が出ます。
こどもエコすまい支援事業は、併用して異なる国の補助制度を受けることができません。
ただし、自治体の補助金は国費が割り当てられているもの以外であれば、併用できます。
給湯省エネ事業は、高効率給湯器の導入支援をすることで「2030年度におけるエネルギー需給の見通し」の達成に寄与することを目的にしている事業です。
補助には条件がありますが、高効率給湯器を購入かリースしたときに補助金の対象になります。
給湯器によって補助額が異なり、家庭用燃料電池(エネファーム)は1台15万円、電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯機(ハイブリッド給湯機)とヒートポンプ給湯機(エコキュート)は1台5万円です。
マンションの場合は、一戸につき1台まで補助されます。
まとめ
統計的には、30代と40代がマンションを購入しており、その中でも新築マンションは30代が多く購入しています。
そのほか年収400万円以上あり、ライフイベントの変化で購入に至るケースが多いことがわかりました。
とはいえ、マンションを購入する最適なタイミングは人によって異なり、一概にいつが良いとはいえません。
家族構成や人生設計によって、購入する時期に適したタイミングがあります。
それぞれの時期によってメリットやデメリットに差があるため、比較しながら購入のタイミングを検討するのが大切です。