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2022.11.24

不動産の購入

固定資産税について学ぼう! 税額の決定方法や支払いまでの流れについて

マイホームを購入したら固定資産税という税金が毎年発生します。どのような税金なのか、金額の決定の仕方や支払いの方法など、固定資産税についての基本を紹介していきます。また、気になる減税措置についても見ていきます。どのくらいのお金をいつ支払いをするのかをきちんと把握した上で、無理のない住宅購入の計画を立てていきましょう。

固定資産税ってなに?

そもそも固定資産税とはどのような税金なのでしょうか。基本的な制度や決定方法について確認していきましょう。

固定資産税は土地や建物にかかる地方税

固定資産税とは地方税の一種で、土地や家屋および償却資産(これらを総称して固定資産といいます)に対してかかるものです。毎年1月1日時点で固定資産を所有する人が、固定資産のある地方自治体に納めることになっています。固定資産には居住用住宅だけでなく倉庫や店舗なども含まれますので、家の敷地内に納屋などを建てた場合は課税の対象です。

固定資産税の決定方法

固定資産税は基本的に「課税標準額×1.4%」という算出方法で決定します。課税標準額は固定資産税評価額をもとに決められている価格です。固定資産税評価額については不動産に関する税金を算出するときの基準となる不動産の価格で、3年ごとに1回見直しを行います。一般的に土地や建物など不動産の売買価格の7割程度となっています。

 

【住宅タイプ別】固定資産税はいくらかかる?

具体的に固定資産税はどのくらいの金額になるのでしょうか。地価の変動や経年劣化による家屋の価値の減少などの細かい条件に左右されるためはっきりとした平均値は出しにくいものではありますが、おおまかな金額を住宅のタイプ別に紹介していきます。

一戸建ての固定資産税の平均

地域や建物の構造、面積によって異なるため、正しい平均を出すことはできませんが、一戸建ての場合の固定資産税は平均約10~12万円とされています。一戸建てだと土地の価格も加算されるため、マンションより高額になるケースが多いです。また、地価の高いエリアでは負担も大きくなります。

マンションの固定資産税の平均

マンションの場合の相場は8~10万円と敷地が区分所有となるため、一戸建てよりも価格が安くなる傾向にあります。また建物の経年劣化によって評価額が減少するため、固定資産税が安くなりやすいのも特徴です。マンションの固定資産税に関しては、納税通知書に「地目」と表記されている土地の使われ方や軽減措置についてきちんと確認する必要があります。土地の使われ方によって固定資産税の金額が変わり、軽減措置が適用されるかどうかも変化するからです。

 

固定資産税の算出方法

実際に住宅の購入を検討しており、希望している物件の固定資産税はどのくらいの金額になるのかを知っておきたいという方も多いと思います。気になる算出方法や固定資産税を決めるための家屋調査の流れ、ポイントについて見ていきましょう。

家屋調査によって算出される

マイホームを建てると役所から固定資産税を決めるための家屋調査のお知らせがきます。家屋調査とは外壁や屋根、床などに使っている資材の量や、家と一体となっている設備について細かく調査して評価額を算出する調査のことです。資材の量・設備が多いほど税金は高くなる傾向にあります。家屋調査については拒否もできますが、書類のみの判断になった場合、実際よりも高い評価額に設定されてしまう可能性もあります。家屋調査は快く引き受け、立ち会うことが大切です。

家屋調査の際に必要な書類

家屋調査には、建設確認申請書(検査済証)、図面が必要になります。建設確認申請書とは住宅の新築および増改築を行う際に提出する書類で、建築基準法などに沿っているかどうかを審査してもらうためのものです。工事が完了すると検査済証として物件の所有者に戻されますが、原則として再発行はできないので大切に保管しておきましょう。図面については平面図、立面図、断面図とさまざまな形式がありますが、平面図については必ず用意しておくといいでしょう。このほかに長期優良住宅認定済証など、場合によって必要な書類もあります。各自治体によって多少違いがありますので、お住まいの自治体の情報をきちんとチェックしておきましょう。

固定資産税が増税されやすい設備

住宅と一体になっている設備に関しても固定資産税の算出対象ですが、便利な機能が多いほど評価額は高くなります。例えば床暖房や浴室乾燥機が付いていれば税は上がりますし、キッチンの広さやトイレや洗面台の数なども増税の対象です。ちなみに最も高額な住宅設備はホームエレベーターで、次いで浴槽となっています。コンセントや照明器具も数によって1つずつに点数がつくので、内装を決める際には気をつけましょう。また、屋根や床の素材によっても値段が変わっていきます。

固定資産税の計算方法

家屋調査で設定された評価額をもとに、実際に支払わなければいけない税額が決定されます。前述したとおり、課税標準額(評価額)に対して標準税率となる1.4%をかけて求めます。また、インターネット上には以下のような計算ツールもあります。

固定資産税・都市計画税・不動産取得税の計算
https://www.resortinnovation.com/j-calculator-tools.html#taxcalculator

こちらのツールの場合、課税標準額がはっきりしていない場合でも取得価格で大まかな数値が出るので、これから住宅購入を検討している方も参考にしてみてください。

 

固定資産税を減額して家を建てる制度をご紹介!

固定資産税にはさまざまな減税措置があります。自分で申請をしなければならないため、事前に調べた上で該当する制度や手続きの方法について把握しておく必要があります。

固定資産税の軽減措置

まず2022年3月までに新築された住宅を対象とした減税措置について見ていきましょう。戸建住宅であれば3年、マンションであれば5年の間、固定資産税が1/2になるという減税措置があります。戸建の場合は床面積50㎡以上280㎡以下の物件、マンションであれば専有部分のうち居住部分が2分の1以上で共用部分の面積を按分した上で、床面積が50㎡以上280㎡以下の物件に対して適用されます。また住宅用地に関しても減税措置があり、こちらは期限が定められていません。小規模住宅用地(住宅1戸につき200㎡以下の部分)は課税標準額の1/6、一般住宅用地(小規模住宅用地以外)は1/3という算出方法になっています。長期優良住宅と認められた住宅を新設した場合や、既存の住宅をバリアフリーや耐震仕様にリフォームした場合も減税措置を受けられる可能性があるのでチェックしてみましょう。

固定資産税の軽減措置の申請方法

住宅の減税措置を受けるためには、「固定資産税の住宅用地等申告書」を住宅を新築した翌年1月31日までに各市町村の担当部署に提出する必要があります。自分で手続きをしなければならないため、事前に自治体のホームページをチェックして分からない点は問い合わせをしておきましょう。また、そのほかに自治体ごとの軽減措置がある場合もありますので、合わせて確認しておくといいですね。

 

固定資産税はいつ支払いするの?

それでは、固定資産税はどのタイミングで支払うものなのでしょうか。支払いの時期や手続きの方法について見ていきましょう。

家を購入した際に売主に払う

固定資産税は1月1日時点でその土地を所有している人が年度分の納税義務者です。したがって中古住宅を購入する場合は売主がいったん納税をする必要があり、買主は住宅を購入した際に税の精算を行う必要があります。精算は通常日割り計算で行われ、引き渡し日以降の金額を売主に支払う必要がありますが、細かい金額の決定方法については契約時に確認しておくことが必要でしょう。一戸建ての場合は土地を購入した日と住居が完成した日との間に1月1日を挟んだ場合、先行して土地分の固定資産税の納入が始まります。いつから税を払い始めるのかをきちんと把握しておきましょう。

支払いの時期は年に4回

固定資産税の支払いについては基本的に4月~6月ごろ、納税通知書と払込用紙が各自治体から発送されます。6月に第1期分、9月に第2期分、12月に第3期分、翌年2月に第4期分というように、1年を4つの期間に分けて納付期限が設定されています。また4期分を一括で支払うことも可能ですが、それによって支払額が変わるということはありません。

支払い手続きの方法

支払いは郵送で届く振込用紙を使って行います。振込用紙は通常4回払い用と一括払い用の5枚セットで送られてくるので、使う振込用紙を間違えないようにしましょう。支払いはコンビニや銀行で行うことができるほか、口座振替(自動引き落とし)やクレジットカード払い、ポイント払いなどを選べる自治体もあります。なお払込用紙をなくしてしまった場合は再発行も可能ですが、納付期限は延長されないので注意が必要です。支払いが遅れてしまった場合はペナルティがあります。最大で年14.6%の延滞金が発生し、延滞し続けると物件や給料が差し押さえられる可能性もあるので、期限内にきちんと支払うようにしましょう。

 

固定資産税にかかる金額|まとめ

固定資産税についてのイメージはできたでしょうか。マイホームを購入したら毎年必ず支払わなければいけないものなので、住宅を買う際はきちんと予算の中に入れておくことが必要ですね。また減税措置については今後も変わっていく可能性があるので、常に最新の情報をチェックしておくことも忘れないようにしましょう。

 

固定資産税はお金のプロに相談しよう

住宅を購入すると、購入費やローンだけでなく税金も少なからず発生します。マイホームはほしいけれど、ローンや税金などの諸費用をきちんと支払うことができるのだろうかと不安に思う人も多いのではないでしょうか。そんなときに相談に乗ってくれるのが、お金のプロフェッショナルであるファイナンシャルプランナーです。無料で直接相談に乗ってもらえるので、一人で悩まずに利用してみましょう。お金の不安を解消することが納得のいく住宅購入ができますよ。

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