恵比寿で始まる、賢い不動産仲介のスタイル

2023.02.08

土地の購入

土地の値引き交渉自体は可能!上手な進め方や交渉可能な土地の見分け方を紹介!

マイホームが欲しいと考えている人のなかには、土地を購入して自分好みの家を建てようと検討している人も少なくありません。土地購入後は家を建てる費用も必要になり、大きなお金がかかるので、土地の価格はできるだけ安く抑えたくなります。しかし土地の値引き交渉自体は可能ですが、売主が応じてくれるとは限りません。

そこで本記事では、値引きが難しい理由や、逆に値引きが成功しやすい土地の特徴や方法について解説します。

土地の値引き交渉は可能

「土地の値引き交渉はできるの?」と疑問に思われる人も多いですが、結論からお伝えすると可能です。土地の売却価格は売主が決めており、値引き交渉に応じるかを判断するのも売主のため、場合によっては交渉に応じてくれます。

交渉ができる理由は以下の3つです。

・土地には定価がない
・値引き交渉を前提に相場より少し高く設定している
・最も困るのは売れないこと

土地には定価がない

土地には決まった価格はなく、売主と購入希望者で個別に決めることが可能です。販売価格を決めるための参考となるのは、国土交通省が公表している「公示地価」や実際の「取引価格」であり、その情報も定価ではなく目安になります。ちなみに公示地価とは、地価公示法に則って定めた1㎡あたりの土地の価値のことです。

そのため、「値引き交渉をしてはいけない」ということはありません。売主が応じてくれるかは別問題ですが、そもそも定価がないので交渉しても良いのです。

値引き交渉を前提に相場より少し高く設定している

買主からの値引き交渉を想定して、売主が相場より少し高く販売価格を設定していることがあります。具体的には、土地相場3,100万円に対し3,180万円で売り出すなどです。この場合は80万円の値引きに応じてくれる可能性があります。

300万円や400万円などあまりにも相場から離れて価格設定していることは稀なので、交渉の幅としては50〜200万円が目安です。

最も困るのは売れないこと

売主のなかには「売却を急いでいない」「とにかく高く売りたい」と考え売却期間が長引くケースがありますが、そうなると売れ残り感が出てしまい買い手が見つかりにくくなります。

しかし、売主と仲介業者にとって最も困るのは売却できないことです。値引き交渉をする際は、この前提を理解しておくと交渉のタイミングなどが掴みやすくなります。

土地の値引き交渉は可能だが難しい場合もある

先述のとおり値引き交渉自体は可能です。ただし、売主が応じてくれるとは限りません。ここからは、土地の値下げが難しい場合について説明します。
交渉が難しい場合は、以下の3つです。

・販売価格を相場に合わせている
・不動産会社の利益が減るため消極的
・交渉しない購入希望者がいる
・立地や方角などの条件がいい土地

販売価格を相場に合わせている

さきほど、相場を前提にして販売価格を少し高く設定している場合があるとお伝えしましたが、逆もしかりで相場に合わせている場合があります。土地を売る際は、周辺相場や過去の成約価格などを参考にしているため、相場から大きく離れていない限りは値下げが難しいです。また、交渉が成立しても値引き額が大きいケースは少ないので、少し得できれば良いほうです。

不動産会社の利益が減るため消極的

値下げ交渉に応じるか最終的に決定するのは売主ですが、助言をするのは購入希望者と売主を仲介する不動産会社です。不動産会社側の利益は、売却価格の一定割合から得られる仲介手数料であるため、少しでも高く売れるように考えます。そのため、不動産会社が交渉に積極的になれないことも、難しい理由の1つです。

交渉しない購入希望者がいる

交渉をしている間も、別の購入希望者が売主とやり取りしている可能性は、0ではありません。購入できるのは申込順ではなく、売主の一存で決めることが可能です。

そもそも相場に対して適正価格で売り出していれば、値下げに応じなくても購入希望者は見つかりやすくなります。複数の購入希望者がいる場合は、定価で交渉なしにやり取りできるほうが売主にとって手間を省けるので、そういった人を優先する場合が一般的です。

立地や方角などの条件がいい土地

当然ですが、売れやすい土地は購入希望者が集中しやすいので値下げが難しいです。売れやすいといわれる土地は、以下のとおりです。

・形状

整形地といって正方形もしくは長方形の土地は、家を建てやすく無駄な部分が少ないため、人気があります。

・立地

駅や商業施設から近いなど利便性の高い場所にあるほど、需要が高いため交渉に応じてくれる可能性は低くなります。

・方角

南向きの土地は、家を建てたときに日当たりの良い物件になるため人気です。また角地は日当たりが良いだけでなく、開放感もプラスされるためより交渉が難しくなります。

・面積

面積の需要には個人差があるため一概にはいえませんが、都心部で30〜40坪、郊外で50〜70坪あれば理想的な広さです。

土地の値引き交渉をする際の4つの心得

ここまでの内容を読むと、交渉は可能だけれど難しい場合もあることが分かったと思います。

とはいえ「欲しい土地が見つかったが予算は超えたくない」など、買主としてはできるだけ安く購入したいものです。値下げを検討する場合は、成功率を上げるためにも下記4つの心得を理解しておいてください。

①土地購入時の値引き額は1~2割程度が相場

できるだけ高く売りたいからといって、相場から逸脱した販売価格に設定する売主は少ないです。そのため土地の値下げ交渉をする際には、常識的な範囲で打診する必要があります。

一般的な土地の値下げ相場は、50〜200万円程度です。土地総合情報システムなどを参考に、適正値引き額がいくらか考えるようにしてください。自分で分からない場合は不動産会社に相談するのも有効です。

②売主への直接交渉はできない

土地の値引き交渉をする相手は、売主ではなく不動産会社になります。購入の意思が固いことを理由に交渉をしても、不動産会社が間に入るため、実際に売主がその誠意を見ることは基本的にありません。

売主側の不動産会社に誠意が伝わるような交渉をするようにしてください。

③時期によって値引き交渉の成功率が異なる

「できるだけ高く売りたい」「売却を急いでいない」など売主の事情によっては、値下げ交渉を成功させるのは難しいですが、時期によっては成功しやすい場合があります。それは、2月〜3月・9月〜10月の繁忙期と呼ばれる時期です。

進学や転勤、独立など新生活を迎える人が多くなるので、不動産売買が活発に行われます。売主が売却している土地と類似の物件が多くなれば、売れ残ることがないよう交渉に応じてでも早く売り終えたいという感情が生まれやすいです。

④売主の事情も把握する

できるだけ安く購入したいからといって、むやみに交渉するのは良くありません。値引き交渉をされた売主が検討する項目を知って、売主の事情も考慮するように心がけてください。

・販売を開始してからどのくらい経過したか
・値引き後は相場に対して適正か
・値引き後の価格で残債を返せるか

まず、販売開始からどれくらいの期間が経過したかどうかについて売主は検討します。一般的に不動産を売却する際は、3ヶ月で成約する予定で価格設定をしていることが多いです。そのため、販売を開始してから2ヶ月半が経過している場合などは、交渉に応じてくれる可能性があります。

次に値引き後の価格が相場と比べて適正かどうかをチェックされます。極論ですが、3,000万円の土地に対して1,000万円の値引きを要求しても交渉の余地無しと判断されるので、注意が必要です。

最後に売主が最も重要視する項目が、値引き後の価格が残債を上回っているかどうかです。売却物件のローンをまだ返済し終わっていない場合、売却で得た資金で一括返済しなければならないので、そのような場合は交渉に応じてくれない、あるいは少額で交渉する必要があります。

値引き交渉しやすい土地の特徴

一般的に土地の値引き交渉をとおすのは難しいですが、売れ残りやすい土地は値引きできる可能性が高いです。ここからは、価格交渉が成功しやすい土地の特徴をまとめています。

販売開始から期間が経っている

販売を開始してから半年以上が経っている土地は、値引き交渉が成功しやすいです。売主としても長期間売れないと、価格交渉に応じてでも売却したいと考え始めます。売れない期間の土地の維持管理や、固定資産税の支払いなど負担がかかり続けるからです。

ただし売れ残っているということは、立地や形状、面積などに不人気な理由がある可能性が高いので、購入を検討する際は必ず現地確認をおこなってください。

建築条件付きの土地

「建築条件付きの土地」とは、その土地に家を建てる場合、建設業者あるいはハウスメーカーが指定されている土地のことです。建築条件付きの土地では、スケジュールや仕様がある程度決められているため、自分のペースで好みのマイホームが建てられないデメリットがあります。そのため不人気であることが多く、比較的価格交渉をしやすいのです。

土地の所有者が不動産会社

不動産会社が売主の場合は売主物件とも呼ばれ、交渉に応じてくれる可能性は高まります。売主物件は、個人売主と買主との間で不動産会社が仲介する必要がないため、柔軟な対応が可能です。土地の売却価格の値引きではなく、仲介手数料の値引きをしてくれる可能性もあります。

売れ残りの分譲地

分譲地とは、面積の大きな土地を購入した不動産会社が、複数の区画に分けて販売している土地のことです。ある程度の数が販売できれば利益も確定するため、売れ残った1区画は値引き交渉が成功しやすくなります。ただし、すべての区画が定価で売れている場合、最後の1区画だとしても応じてくれない場合があるため、事前に住宅会社の営業マンに調べてもらうと良いです。

告知事項のある土地

「告知事項」とは、買主が知っていれば購入しない可能性のある不動産の瑕疵(欠陥)のことです。瑕疵には法律的瑕疵・物理的瑕疵・心理的瑕疵などがあります。

・法律的瑕疵:法令上の制限から家を建てられないあるいは制限のある
・物理的瑕疵:地盤が軟弱で家を建てるために大きなお金と時間を要する
・心理的瑕疵:近隣に暴力団事務所がある

上記のような瑕疵がある場合、売主は買主に対して必ず報告する必要があります。告知事項のある土地は、最初から相場より低く価格設定されている場合がほとんどですが、それでもなかなか売れないケースが多いです。

仲介に入る不動産会社も、告知事項のある土地はできるだけ早く手放したいと考えているので、値引きが成功しやすくなります。

土地購入時の価格交渉のポイント

値引き交渉に応じてもらえる可能性はあまり高くないですが、成功率を上げるためにも、交渉時のポイントを押さえておくことが重要です。売主側とコンタクトをとれる不動産会社の営業マンに交渉してもらうことになるので、下記の内容を参考にしてください。

先に購入の意思を伝える

相場に対して適正な価格で売却している売主としては、交渉してくる購入希望者にマイナスな印象を持つものです。そのため、購入の意思を伝えてから値引きを始めます。買主が値引きをお願いする事情を伝えれば、売主も人間なので応じてもらえる可能性が高いです。

また、土地の値引き交渉をしたうえに、不動産会社に仲介手数料の値引き交渉までしてしまうことは避けたほうが良いです。成約価格の一定割合が仲介手数料のため、土地の値引きにさらに仲介手数料まで交渉をしてしまうと、不動産会社のやる気も損なわれてしまいます。契約後もサポートをしてくれる不動産会社との関係は、良好であったほうが良いです。

売買価格の5~10%の手付金を準備しておく

手付金とは不動産を購入する際に、売主に対して支払うお金のことで、売買価格の5〜10%が一般的です。手付金を支払うと買主から契約を解約したい場合には、手付金を放棄することになります。簡単に契約破棄できなくなるため、契約を保証する意味合いも含まれているわけです。

そのような意味合いを持つ手付金をしっかりと支払うことで、支払い能力や購入の意思の強さを証明することができます。売主からの信頼を得られれば、価格交渉に応じてくれる可能性が高いです。

相場から逸脱した値引き交渉をしない

ここまでの内容でもお伝えしてきましたが、売主は相場に対して適正な価格で売却価格を設定していることがほとんどなので、あまりにも大きく値引きを要求すると交渉に応じてくれる可能性は低くなります。

一般的な値引き相場は50〜200万円、もしくは売却価格の1,2割程度です。要求する値引き額は常識の範囲内にとどめてください。

高圧的な態度はとらない

値引き交渉に応じてくれないなら購入しない、といった高圧的な態度にも注意が必要です。

売れやすく需要のある土地であれば、そもそも価格交渉に応じなくても売主側は何も問題ありません。大切なのは、売主や不動産会社に購入したいという強い思いを示すことです。できるだけ安く購入するためにも、高圧的な態度をとることはおすすめしません。

購入価格のめどを立てておく

値引きに応じてくれたのに、買主のローン審査が落ちて取引きができなかったという事態は少なくありません。

最終的に購入に至らないのは、売主や不動産会社が最も困ることです。売主が安心して値引き交渉に応じられるよう、そのままの売り出し価格でも購入できる旨を、ローンの事前審査に通過した証拠を示すなどして確認してもらうと良いです。

売主の立場を考えた値引き交渉の検討を

今回は土地の値引き交渉について解説しましたが、交渉自体は可能でも、応じてくれるかどうかは売主次第ということが分かったのではないでしょうか。だからといって諦める必要はなく、成功する可能性もあります。交渉しやすい土地の特徴やポイントを参考にして、専門家に相談しながら土地探しをおこなってください。

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