2023.11.09
コラム
連帯保証人の印鑑証明書と収入証明書は必要か
当社が管理している賃貸物件では連帯保証人か保証会社を利用する方法があります。連帯保証人を選択する場合は契約前に連帯保証人に意思確認のお電話をさせていただきます。その後、契約時までに連帯保証人引受確約書に記入、実印の捺印をしてもらい印鑑証明書を提出してもらっています。また、学生等の未成年者が契約者で連帯保証人を利用する場合は収入証明書の提出もお願いしています。
あまりないのですが時々、印鑑証明書と収入証明書の提出の有無を聞かれることがあります。
「昔、トラブルにあったので印鑑証明書を提出するのが怖い」「そこまで高額でもないのになんで印鑑証明書を提出しないといけないのか」と言った質問を受けることがあります。
印鑑証明書等の提出を拒んでいる方には以下の順番で説明させていただいています。
1.連帯保証人は賃貸借契約において借主が貸主に対して債務を生じさせた場合に借主に代わり全責任を負います(家賃滞納の場合は上限金額あり)。
2.連帯保証人は万一の場合には借主に代わり責任を果たせる能力があることが必要です。
3.貸主側は見ず知らずの他人に自分の大切な物件を貸すことになります。借主だけを信じて貸すことは貸主負担が大きくなります。
4.借地借家法では一度賃貸借契約を締結すると3ヶ月分以上の家賃滞納がない限り、貸主側から一方的に契約を解除して退去させることができないので貸主は契約に対して慎重になります。
5.もし家賃滞納が発生した場合、契約者本人から回収することが難しいこともあるでしょうからそれを担保するために連帯保証人が必要となってきます。
6.賃貸借契約を締結する際に連帯保証人が同席せず、郵送で書類に署名捺印することが一般的です。実印による捺印だけでは勝手に実印を持ち出されたから、という言い分が通りますが印鑑証明書が添付されていれば納得したうえで連帯保証人になっている証明になり貸主側への安心材料となります。
上記の事から入居審査に通るには貸主に安心していただく必要がございます、とご案内しています。
収入証明書の提出については借主が学生等の未成年者であった場合に連帯保証人の資力(担保力)の確認のために必要な書類です。こちらも担保力がないと貸主が不安になり審査が通らない事になるので貸主側への安心材料です、と説明させていただきます。
それでも印鑑証明書や収入証明書の提出をしたくないが審査には通りたいというのであれば管理会社によって変わるかもしれませんが貸主と相談のうえ、契約の時に連帯保証人にも立ち会っていただくようにします。運転免許証等の写真付きのもので身分証明をしたのち契約時に印鑑証明書、収入証明書を提示していただき確認後に返却するという事もできるかもしれません。
ただ多くの管理会社が書面の提出を求めるのが通常ではあるので入居審査に通りたいのであれば書類の提出をされた方が良いかと思います。