2025.04.20
コラム
物価上昇!!トランプ関税!! 対策は行うべき?!
2025年の春、私たちの暮らしはさまざまな方向から変化を迫られています。
スーパーで感じる値上がり、ガソリンスタンドでのため息、電気代の明細に驚く日々……。
こうした物価の上昇には、エネルギー価格の高騰や円安に加えて、各国の保護主義的な貿易政策など、複数の要因が影響しています。
中でも注目されているのが、アメリカで再び検討されている「トランプ関税」です。2018年に発動されたこの関税は、世界的なサプライチェーンに混乱をもたらし、コストプッシュ型のインフレを引き起こしました。
そして先日、再び新たなトランプ関税が発表されました。もし実施されれば、輸入品の価格が上がり、それに依存する日本経済にも影響が及ぶ可能性があります。
このような先行きの見えにくい状況の中で、私たち一人ひとりがどのように暮らしを守り、将来に備えていけばよいのでしょうか。
今回のコラムでは、個人が今から実践できる対策に焦点を当ててご紹介いたします。
■ 支出の見直し:「固定費の最適化」からはじめてみる
まず取り組みやすい対策のひとつが、日常の支出を見直すことです。
特に「固定費」は、一度見直すだけで長期的な節約効果が期待できるため、優先して取り組みたいポイントです。
たとえば、スマートフォンやインターネットの契約を格安プランに変更することで、月々の支出を数千円単位で抑えられる場合もあります。保険に関しても、現在のライフスタイルに合った補償内容へ見直すことで、無駄な支払いを減らすことができます。
さらに、動画や音楽のサブスクリプションなど、あまり使っていないサービスがあれば、思い切って整理してみるのも効果的です。また、電気・ガスの契約プランを見直したり、ポイント還元のあるキャッシュレス決済を活用することも、日常の中で少しずつ節約につながっていきます。
■ 収入を増やす:「副業」や「スキルアップ」を考える
支出を抑えるのと同時に、収入を増やす工夫も大切です。
最近では、副業を認めている企業も増えており、ブログやライティング、動画編集、物販など、個人で始めやすい仕事も多様化しています。
そして、より長期的な視点で取り組みたいのが「スキルアップ」です。たとえば、IT・金融・英語・マーケティングといった分野のスキルは需要が高く、将来的に収入の底上げにつながる可能性があります。
自分のペースで学びながら、少しずつスキルを積み重ねていくことが、経済的な安定にもつながっていくのではないでしょうか。
■ 現金の“目減り”を防ぐ:資産運用の考え方
インフレが続く今、現金のままで資産を保有しておくこと自体が、ひとつの「リスク」になる可能性があります。
物価が上がる中では、現金の価値が相対的に下がってしまうため、一部の資産を運用に回すという選択肢も検討しておきたいところです。
最近では、NISAやiDeCoといった税制優遇制度を活用しながら、インデックス投資などの安定的な資産形成に取り組む方も増えています。
もちろん、投資にはリスクが伴いますが、「長期・分散・積立」の考え方を意識することで、リスクを抑えながら将来に備えることも十分に可能です。
■ 情報感度を高める:経済ニュースは「自分ごと」
トランプ関税の再導入や物価上昇などのニュースは、最初は遠い世界の話のように感じられるかもしれません。
でも実際には、数か月後には私たちの買い物や光熱費、さらには給与などにも、少しずつ影響が出てくることがあります。
だからこそ、普段からニュースに目を通して、物価や為替、金利の動きなどを「自分の生活に引きつけて考える習慣」を持つことが、将来の安心につながっていきます。
物価上昇、関税の強化、そして世界情勢の不安定化――。
いま、私たちに求められているのは、「自分で選び、自分で備える姿勢」ではないでしょうか。
家計を整えること、情報をキャッチして知識を深めること、そして収入源を広げる工夫。どれも一つひとつは小さなことかもしれませんが、その積み重ねが、きっと未来を守る力になってくれるはずです。
経済は、私たち一人ひとりの選択の集合体。だからこそ、自分自身の暮らしを主体的にデザインする力を、これから少しずつ育てていきましょう。